猫だらけ旅まみれ

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海外ツアーの選び方3 ~あなたに最適なプランを見分けるチェックポイント5つ~

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引き続き、海外ツアー選びのチェックポイント解説です。

1はこちら。 nekotabi.hatenadiary.jp
2はこちら。 nekotabi.hatenadiary.jp

引き続き、情報はヨーロッパ・HISをベースにしています。


今回のもくじ


ポイント④:旅行条件から読み取る情報

日程表ほど内容に直結するわけではないですが、旅行条件にもやはり気になる情報は多いです。確認したい箇所は以下の4つ。

(1)ホテル

(高い) ランクが高い、立地が良い > ランクが低い、立地が悪い (安い)
(少し高い) ホテル指定 > ホテルランクのみ指定 (安い)

ホテルランクは建物の新旧、設備(部屋の広さ、エレベーターやバスタブがあるか等)、ブランド、立地などを考慮して、旅行会社ごとに決められています。

HISのホテルランクは下からエコノミー/スタンダード/スーペリア/デラックス/ラグジュアリーの5段階ですが、ツアーによってはCクラス、Bクラスという表記をされている場合もあり、HISのホテル詳細ページでは王冠表記👑です。分かりずらいですね!

それぞれの表記の相関と、ランクごとのイメージは以下のとおり。ざっくりな表現の上に経験則で恐縮ですが、概ね間違ってないかと思います。

エコノミー(王冠1):ホステル
スタンダード(王冠2)(Cクラス):安めのビジネスホテル
スーペリア(王冠3)(Bクラス):小綺麗なビジネスホテル
デラックス(王冠4):良いホテル
ラグジュアリー(王冠5):格式高い老舗ホテル

安めのツアーであっても意外とキレイなホテルが多いですが、大体驚くほど立地が悪いです。東京(ただし宿泊地は神奈川)みたいな感じで、「チェックインして解散になったらちょっと東京タワー見に行こう!」が難しい距離。
そして国によってなのかツアーの値段によってなのか、古いホテルにあたることも勿論あります。なんとなく薄暗い、壁紙がパリッとしてない、湿気くさい、ベッドカバーのセンスが古臭いような…ああ予算のバランス取ってるんだなってところ(笑) でも虫が出るとかシーツがベタベタとか、「ここではとても寝られない!」というような酷さではないですし、特に添乗員同行ツアーだと夜遅くに帰ってバタンキューと寝て、次の日には朝早く出発するだけなので、それで安いならいいかなと個人的には思います。逆に1都市滞在(ハワイとか)で連泊する場合は、少し上乗せしてもホテル重視したいですが。

ランクのみ指定のツアーであっても、候補ホテルの一覧は大体付いています。が、場合によっては大量のホテルが載っている上に、同じクラス内でも結構ピンキリ。頑張って調べたところで「AホテルかCホテルならいいけどBホテルは古そうで嫌だな~で、どこになるかしら?」→初めに戻るのがオチなので、どのホテルになっても楽しむ覚悟をするか、ランクを上げるか、ホテル指定になっているツアーを選ぶほうが早いです。


(2)食事

(高い) 付く > 付かない (安い)

*朝食
大体のツアーで付いていますが、特にパッケージツアーでは無い場合もあるので、必要に応じてよく確認して下さい。また一言で朝食といっても、プランによっては種類が指定されている場合も有ります。
コンチネンタルブレックファスト:火を通す必要の無いメニュー(パン、ハム、チーズ、ヨーグルト、コーヒー、紅茶等)
アメリカンブレックファスト:上記+ベーコン、スクランブルエッグ等のホットミール

*昼食、夕食
昼夜はプランによってまちまちです。
・パッケージツアーでは付かないと思っていいかと思いますが、場合によってはミールクーポン(指定されたレストランで提示すると決まったメニューが出てくる)が付いていることも有ります。
・添乗員同行ツアーの食事は「大人数に、短時間のほぼ同じタイミングで料理を出す」と言う制約があるので、簡単な料理しか出ない、いかにも作り置き、煮込みすぎ焼きすぎちょっと冷めている等の欠点は仕方ないと思いましょう。(少人数高価格帯のツアーではそんなことはないのかもしれませんが…)

添乗員同行ツアーの場合、朝食はそれぞれで取りますが、昼食夕食はツアーのメンバーと相席になります。全く会話をしないわけにもいかないので、せっかくの食事なのに妙な緊張感…と言うわけで個人的には食事は付いてない方が断然嬉しいです。周りに気の効いたレストランがない場合も有りますが、スーパーのお惣菜もまた楽し


(3)航空会社

(高い) 日系航空会社 > その他 (安い)

・マイル狙いの場合は勿論、日系の航空会社が良いとか、このエアラインは前に不快な思いをしたから嫌だというような希望があればチェック。
航空会社未定というプランもよくあります。確定は出発の直前=ギリギリまで時間が出ないので予定が定まりません。「空港近くに前泊するか」「会社帰りで間に合うか」「送迎の手配」等の判断が難しいです。

・未定とはいえ、「全日空ハワイアン航空のいずれか」といった形で候補は書いてあります。そこを見て「どれになってもいいや」と思うなら問題なし。


・スケジュールも候補に挙がっているエアラインの時刻表を検索するとある程度はわかったりします。「どの会社も21時以降の出発だから問題ない」「B社に当たると会社帰りは厳しそう」等。

ビジネスクラスやプレミアムエコノミーを使うようなツアーも沢山有りますね。日系のビジネスなんかは一介のアラサ-OLには尻込みする高さですが、海外の航空会社のものなら意外とお徳に乗れるものもあるみたいです。  


(4)最少催行人数

(高い) 少ない > 多い (安い)

パッケージツアーは予約代行だけなので基本的に1名から催行しますが、添乗員同行ツアーは最少催行人数に達しないとツアーが開催されません。
大人数でにぎやかな方がいいとか、少人数でゆったり回りたいとか、希望は人それぞれだと思いますが、一般的にツアーでは人数が多いほうがデメリットだと言われています。参加人数が多い場合、何をするにも余分に時間がかかるからです。集合、食事、トイレ休憩、観光地で写真を撮ったり撮られたりするだけでも少しずつ時間が伸びて、その分は観光時間を削る形で帳尻を合わせる事になります。バスの運転手さんの勤務時間も決まっているので、夜ホテルに着くのを遅くして観光は予定通りの時間確保…と言う事はまずありません
そこで参考にしたいのが最少催行人数です。旅行会社側が最終的に何人を上限にしているかは公表されていないので、気休め程度ではありますが…ある程度の目安にはなるかと思います。

HISの添乗員同行ツアーの最少催行人数は大体15名で、私が過去参加したツアーの最終的な人数はいずれも20名前後でした。他社で旅行に行った友人曰く、最低催行人数25名のツアーは最終的に35名だったそう。
勿論メンバーの人柄に左右される部分も多いと思いますが、20人なら行程も時間どおり進み、バスも1人2席広々使えました。


ポイント⑤:見えないコストカット

目をつけたプランをポイント①~④の目線で確認した結果、「内容はほぼ変わらないのにAツアーよりBツアーの方が○万円も安い」なんて場合には、見えない部分でコストカットされている事を覚悟していきましょう。予想さえしておけば「出た!やっぱコレだった!」と楽しめるし、なにもなければラッキー✨だしで意外といいイベントになります(笑)

工程表や旅行条件で確認できる部分ではないので、正直根拠は薄く、特に後半は根拠ゼロです。あくまでも「これだけ想定しておけば大丈夫だろう」という、心の準備ということで…


・ホテルがイマイチかもしれない。
同じホテルランクではあるけれど、明らかにハズレ…というところが割り当てられるパターン。市内から遠くて狭い上に新しくもないとか、見晴らしの悪い部屋だとか。

・食事がまずいかもしれない。
ポイント4の(2)に書いたツアー特有の「いっぺんに沢山出す」のが理由の欠点以外に、そもそも予算削減で味がイマイチなパターン。

・ブッキングクラスが低い航空券かもしれない。
座席の事前指定が出来ず同行者と席が離れる可能性有り窓側通路側が選べないマイルの付与率が悪い、遅延発生時など緊急時の対応が悪い、等。

隣席確約ツアーでなくても、今まで同行者と離れた事は有りません。が、それはあくまでも運が良かったとか、添乗員さんや航空会社のスタッフさんが上手く采配してくれた結果であって、可能性はゼロではありません。


・移動中に土産店への立ち寄りがあるかもしれない。
特に格安ツアーで多いそうですが、行程中に旅行会社と提携しているお土産屋さんに立ち寄ることがあります。そこで我々が買った分の何割かが旅行会社に還元されるので、ツアー代金を安くできる、という仕組み。

強制参加で時間が取られる!街中より高い!ということで嫌う人が多いそうですが、ツアーで行くとなかなかゆっくりとお土産を見る時間もないので、個人的には嫌な感情はありません。過去イタリアで2回ありましたが、長時間のバス移動の合間に休憩がてらという感じだし、広く浅く良いとこ取りの品揃えをしてくれてるし、色々試食もさせてくれるしで、むしろラッキーイベント。
ただ確かに国によってはかなり強引なセールスをしてくるとも聞きますので…その辺りは皆様の口コミを参照して構えましょう(笑)


・事務的な部分での経費削減かもしれない。
窓口やコールセンターの人が不親切だったり、問合わせへのレスポンスが遅かったり、緊急事態に限って対応が悪かったりするかも。 送られてくる書類が印刷された冊子じゃなくて、白黒コピーだったりするかも。

・真のお得パターン
仕入れの関係、採算度外視のセール商品だった、会社の規模や得意とする方面、交渉力の差、等々…で単純にお得なパターンも中にはあるはず。多分。


まとめ

さて、やっと最後まで辿り着きましたね…ここまで5つのポイントを解説してきましたが、いかがでしょうか?これだけ情報があれば、自分の希望に出来る限り沿ったプランが選べるような気がしてきませんか?

最後に5つのポイントを使って、ちょっと実際のツアーを見てみようと思います。例えば「イタリア/4都市周遊/8日間/添乗員同行/4月発」のツアー。今検索したら13万円の格安ツアーから35万円の高額ツアーまでありました。それぞれの内容はこちら↓

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いかがでしょうか。やはり13万は13万なりの内容だし、35万は35万相応の至れり尽くせりっぷり。見事なまでに「良くも悪くも値段なり」です。

では13万のツアーは「値段が安いばっかりで満足出来ない最悪のツアー💀」か?というとそういうことでもないですよね。美術館や教会に興味が無いとか、大勢での食事が苦手な人にとっては、この高額ツアーは「大金を出して窮屈な思いをしにいく」ようなものです。たとえ古いホテルで寝ることになっても、のびのび自由に行動できる格安ツアーのほうが満足できる可能性は大いにあります。

そして勿論、ツアーはピンとキリだけではないですから、35万のツアーはオーバースペックだし、かといって乗り継ぎ便はなぁ…と思うなら、直行便利用で20万のツアーを探せばいいんです。20万でもちょっと…でも直行便も捨てられない…というなら出発時期を4月から冬に変更すれば解決です。

全てはバランス。妥協出来ない点にはお金を払い、不要なものは切る。最初に書いた通り、それがあなたにとって最適で最もお得なツアーを探すことに繋がります。是非納得のいくプランを見つけて、覚悟を決めるところは決めて、楽しい海外旅行をして下さい✨

《さいごの追記》
採算が取れないとか、ニーズの少ないようなツアーは、残念ですが商品になりません。いざ調べてみたら、Aツアーはココが足りないし、Bツアーはアレが余分だし…正直どれもこれもしっくり来ない!ということもあるかもしれません。そんな時には諦めも必要です…いらない物にお金を出すか、妥協したくないけど妥協するか。
若しくはそれをきっかけに個人旅行の世界に足を踏みいれるのもありかもしれません😎